2017年7月17日月曜日
「耕さない」ことをやめた
無農薬・無肥料・不耕起を基本として栽培をしていたののま自然農園ですが、今年から、ひとまず不耕起をやめました。これからは、畝の上だけ浅く耕す「半不耕起」です。
不耕起栽培であっても、種まきの前には、まき床を綺麗に除草する必要があります。種まきや定植のたびに、鎌を使って手で除草するわけです。これが結構な手間なのです。特に繊細な作業でもないので、これを機械を使ってさっさと終わらせたいと考えました。「耕す」というよりは「除草」です。具体的に行う作業は以下です。
①ハンマーナイフモア(草を細かく砕きながら刈っていく機械)で畝の上の草を刈る。
②耕耘機で5〜10cmくらい浅く耕す。
③草の分解を少々待って、種を蒔く、または定植する。
有機物をすき込むと、ガスが発生して植物の根に悪影響を与えるため、草の分解を待っての作付けが一般的ですが、5〜10cmの浅い耕耘ならガスは(あまり)発生しないと考え、有機物が残っていてもそれを多少よけて種まきや定植をします。
こんな感じです。
ハンマーナイフモアと耕耘機を使って、畑の草を土に還していくことにしました。そうしようと思った理由は、上記の除草の手間の問題に加えて、次のことがあります。
・草を刈り敷くだけでは草が分解されない場所が多かった。
・元田んぼの締まった土に空気を入れてみたかった。
ののま自然農園では、刈り敷いた草が生き物の住処となり、草を分解し、土を作ってくれる、という考えのもと、生き物の住処を壊さないように、耕すことをしませんでした。しかし、いくら草を刈り敷いても、草が分解されない(生き物が働いた様子がみられない)場所が多いのです。生き物が土を作ってくれる、という考えですから、耕さない結果として生き物が働いてくれなければ意味がありません。もし耕すことで生き物が働いてくれるなら、耕すことを選びます。生き物を活かすことが目的で、耕す耕さないはその手段に過ぎません。
ということで、自然農の原則である「耕さない」ことをやめました。なので、ののま自然農園は「自然農」ではなくなりましたが、除草の目的が大きいこと、生き物を活かすという点では自然農と異ならないこと、不耕起でできるようになるのを目指していること、などなどの理由で、農園のチラシ等には「自然農」で栽培している旨が今でも書いてあります。(本当は、直すのが面倒…。)もし、こんなのは自然農じゃない!という人が多数いた場合はなおします。
ちなみに不耕起でできると判断し、耕さずに栽培している畝が一つだけあります。ナスなどが元気に育っています。ひとまず耕すことで土を良化させ、不耕起でもできる場所がもっと増えると良いと思います。
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